■脂肪はなぜつくのか
太っているというは、身体に過剰に脂肪がついてしまった状態です。
この脂肪は、第二のエネルギーとして蓄えられますが、使わずにいればどんどん丸々としていきます。
この脂肪がなぜつくのかといえば、エネルギーとして使われる血液中の糖分がカギです。
大事な栄養ですが、余ったものは脂肪に変換して蓄えていきます。
人間の身体は、自分で生命維持できるように作られています。
もしも、食べるものがない状態になれば、血液中の糖分もなくなり分解もできません。
飢餓の状態ですが、このときに生命維持に使われるのが脂肪の役割です。
ダイエットとしてみると、この血液中の糖分である血糖値を減らせば、脂肪にも分解できなくなるでしょう。
ここが重要です。
この血糖値をコントロールしているのが、ホルモンのひとつのインスリンです。
インスリンは、血液中で使われない糖分を脂肪に変換してくれる大切なホルモンですが、蓄え酢切れは当然太っていきます。
血糖値が上昇すると、インスリンも分泌が活発化するのがポイントです。
つまり、血糖値は必要なため上昇を緩やかにして、インスリンの分泌を刺激しないように抑えれば、必然的に脂肪も減るでしょう。
満腹感があれば、生命維持として身体は安全と判断されます。
蓄えずに済むと身体が思うように、満腹感を覚えてから炭水化物などを摂取し、脂肪へ変換させないのが、食べる順番ダイエットの基本です。
■炭水化物を最後にする意味
食べる順番ダイエットの方法はいたって簡単です。
野菜を先に食べ、次に肉や魚などのたんぱく質を取り、最後に炭水化物を食べます。
たったこれだけのことで、ダイエットをしようという方法です。
炭水化物が体内で分解されると、ぶどう糖に変わります。
脂肪に代わっていくプロセスですが、最後に食べてできるだけ分解させないようにする方法です。
食事の前は、当然空腹の状態です。
このときに吸収されたものは、できるだけ速やかにエネルギーに代えなければいけないと身体は考えます。
生命維持として、摂取されたエネルギーが必要で、効率よく使うためです。
すぐに変換しはじめて血糖値が上昇しますが、同時に下げて脂肪に変えるインスリンも分泌されます。
食べる順番ダイエットの場合、先に野菜やたんぱく質を取るため、おなかはある程度満たされた状態です。
この状態にしてから炭水化物を摂取すれば、すでに消化も始まり、おなかの中で安定した状態になるでしょう。
最後に摂取することで糖分に分解されにくくなる状態を作り、脂肪として蓄えるインスリンの分泌も抑えられるのです。
これが、食べる順番ダイエットの大事な仕組みです。
■順番はしっかり守る
食べる順番ダイエットは、簡単な手法ですが、順番にも意味があります。
野菜を先に食べるため、食物繊維を摂取できるのがポイントです。
食物繊維といえば腸の中をきれいにしてくれるというイメージがありますが、実は糖分の摂取を穏やかにしてくれる作用があります。
小腸で吸収されるわけですが、これだけで血糖値の上昇を抑えてくれるのです。
食物繊維の特徴のひとつとして、水分の吸収が良く膨らむ特性を持っています。
最初に食べると、胃の中で膨張して満腹感が早めに訪れるのがダイエットとして重要です。
膨らんだ分だけ全体の摂取量も減りますが、順番を守っていけば、量が減るのは炭水化物が中心になります。
普段の食事も食物繊維を豊富に含むように置き換えたりすれば、効果は当然高くなるでしょう。
最後に炭水化物が回ってきますが、白いご飯が好きな人でも、ほとんどおかずもない状態では、そうそう食べられません。
これまで食べていた量に対して、減ってくるのは当然の流れです。
ダイエットの基本は足し算引き算で、摂取したカロリーと消費カロリーのバランスは間違いがありません。
自然と炭水化物を減らせるようになっていけば、その分摂取カロリーも減るため、ここでもダイエットにつながっていくでしょう。
習慣化させていけば、無理なくダイエットにつながっていくので、食べる順番というのは大きな意味を持ちます。
■水分を取ってよく噛む
全体的に食べる量も減る食べる順番ダイエットですが、もう少し進めていくとさらに効果を高められます。
たとえば、よく噛むというのが大切です。
人間は食べ物を噛むと、その分だけ満腹中枢が刺激され、おなかがいっぱいと感じていきます。
最低30回ずつ噛むようにするだけで、これまで以上に満腹感を得られるようになる仕組みです。
時間を掛けて食べることで、最初に食べた食物繊維が膨張する時間も稼げます。
この時間が大切で、最終的に炭水化物の摂取量を減らすポイントです。
もうひとつ意識していきたいのが水分です。
お味噌汁などの汁ものを食べるのは、どうしても炭水化物と一緒といったイメージもあるでしょう。
しかし、食べる順番ダイエットでは、真っ先に水分を取ります。
野菜よりも先に水分を取っておけば、食物繊維の膨張を促進させますし、なによりもおなかが満たされるはずです。
外食のときも変わりません。
コンビニなどで済ませなければいけないときでも、先に野菜ジュースなどを飲み、炭水化物を最後に回します。
カギはこの2つなので、外食でも順番を守るのが大切です。
もっとも困るのはファストフードの扱いです。
一口ですべてまとまっているものが多く、順番ができあがりません。
カロリーも高い食事になるため、ダイエットしたいなら外します。
食べる順番ダイエットには、順番が守れるのであれば、制限はほとんどありません。
最終的に食べる量も減らせるため、健康的にゆっくりとダイエットしたいという人におすすめです。